今日で東日本大震災発生から6年が経ちました。
当時、仕事が休みだったため妻と買い物中に地震が発生、埼玉県でありながら今までに経験したことのない揺れを感じた瞬間でした。
地震の瞬間、「関東大震災が来たのか?」と思うと同時に、「関東じゃなければこの揺れ、ヤバいぞ?」
そう思いながら自宅へ帰り、テレビを点けた瞬間、飛び込んできた映像は今でも忘れることが出来ません。
放射能による汚染
有名な番組ですが、NHKの番組で東京湾の放射能汚染に関するドキュメンタリー番組が放送されましたね。
リアルタイムでは放映を見なかったんですが、その後、YouTubeなどで動画を見ることができ、その内容に愕然としました。
「東京湾、死んだな。」
かなり衝撃的な内容だったのですが、「東京湾は地震後、約2年程度で放射能汚染が最大になり、それが高止まりする。」というもの。
理由は、東京湾が湖と同じ閉鎖的な湾のため、関東平野から河川を通り湾に集まった放射性物質が、東京湾の中に留まってしまうためです。
湖はその形状から、山々に降り注いだ放射性物質が雨などにより集まりやすく、また水の払い出しが小さいために湖として成立します。
要するに、貯まったものが出て行かないということ。
関東各地の湖では最近までワカサギ釣りが制限されていたりしたでしょ?
東京湾も湾口の小ささから湖と同じ状況なので、関東平野各地から集まった放射性物質が貯まったままになるんですね。
ですから、東京湾の放射能汚染は薄まることがなく、半減期によって放射能が弱まるのを待つしかないのが現実なんです。
東京湾の危険性
ただ、震災から6年が経ち、放射性物質の検出もあまりみられなくなってきました。
これは放射能が弱まったり、水の流れで薄まったりしているわけではなく、東京湾の底に沈んでいるだけですね。
そのため、水中を泳ぐ魚からは放射性物質が検出されないだけです。
東京湾の底を掘り起こせば、高い数値が検出されますよ。
特に、荒川や旧江戸川河口など、砂が堆積するような場所はその傾向があります。
正直、東京湾で採れた貝類は食べたくないのですが、千葉県で水揚げすれば千葉県産になるのがね。
まぁ、最近の回転寿司などは輸入食材の宝庫ですから、江戸前の魚介を食べることはないので、ある意味、安心ですけど。
そういうことで、関東大震災のような地震が来ると、東京湾の底にある砂・ヘドロが巻き上げられて、放射性物質がむき出しになる危険性を秘めていると言っても過言ではありません。
そして、そのような状況の中で、我々釣り人が釣りを楽しんでいるんですね。
釣り人として考えること
最近では東京湾まで釣りに出かけることは無くなりましたが、昔はわざわざ東京湾まで行ってました。
といっても、このブログは「キャッチ&リリース」がモットーなので、釣った魚を持ち帰ることはありません。
しかし、当然のことながら、東京湾で釣った魚を持ち帰り、美味しく頂く人も大勢いますよね?
今でこそ、放射能汚染された魚はほとんどなく、基準値以下、もしくは不検出となっていますから、食べたからと言って直ちに危険!などと言うつもりはありません。
ただ、危険が少なからずある可能性は否定出来ないし、それを次世代を背負って立つ子供たちに食べさせるのは、いかがなものかと思うわけです。
もちろん、魚屋やスーパーで売っているものが安心・安全だとは言いません。
しかし、自ら危険性のある魚を獲って食べる、その必要がどこにあるんだろう?
釣り人だからこそ
震災から6年も経つと、放射能のことは小さくしか報道されない。
どちらかと言えば、現地の復興や被災された方々の様子、亡くなられた方への想い。
そのような事ばかりしか。
それでいいのか?
水辺で遊ぶ人間として、東京湾のこと、放射能のこと、もっともっと気に掛ける必要があって、放射能の危険性を発信していく必要があるんじゃないかな?
安心して釣りができ、安全な魚を食べられる環境を守る。
釣り人にはその責任があるのでは?と思うこの頃。
と、色々書いてみましたが、この件に関しては個人個人で考え、行動することが重要で、他人に強要するようなことでもありません。
ただ、年に一度だけ、振り返りたい。
そんなログでした。
以上。